不動産を購入する際に取得しておきたいもののひとつに「住宅性能評価書」があります。
住宅性能評価書を取得しておくことは、不動産売却時にも役立ちます。
今回は、住宅性能評価書とは具体的にどのような書類なのか、また取得するメリットとデメリットについてもご紹介します。
不動産を購入する際に取得すべき「住宅性能評価書」の内容とは?
住宅性能評価書とは、国に認定された第三者によって客観的に判断された住宅の性能について記載されたものです。
従来、住宅の性能については曖昧なものが多く、単に「高性能」と謳われていても、具体的にどこがどのように高性能なのかを素人が判断するのは難しいことでした。
そのような中、品質法に基づいて定められた「住宅性能表示制度」に則って、住宅の性能をわかりやすく数値化したのが「住宅性能評価書」です。
住宅性能評価は、4つの必須分野と6つの任意分野の合計10分野によって評価されます。
必須分野となっているのは、耐震性・耐久性・維持管理や更新への配慮、そして省エネルギー性の4分野です。
残り6つの任意分野には、火災時の安心・空気環境・光環境・音環境・バリアフリー性・防犯があり、自分にとって必要だと思う分野のみを任意で選択できます。
住宅性能評価書の取得にかかる費用は一戸建てで数十万円と言われており、住宅の大きさや検査項目の数や等級によっても増減すると考えられます。
コストをどこまでかけるかは、コストに見合うメリットがあるのかどうか検討しながら決めると良いでしょう。
不動産購入時に住宅性能評価書を取得するメリットとデメリット
メリット
不動産を購入する際に住宅性能評価書を取得するメリットは、性能を客観的に判断してもらうことで、自分が重要視している項目を満たしているかどうかを事前に確認できることです。
目に見える形で数値化してもらうことで、これから暮らしていく住宅に安心感を持つことができます。
また、評価レベルによっては住宅ローンなどで優遇措置を受けられることがあるのもメリットでしょう。
住宅トラブルが起こった場合にも、住宅性能評価書を取得していれば、住宅専門機関に紛争処理の依頼ができるメリットもあります。
デメリット
デメリットとしては、住宅性能評価の基準を満たすために建築コストがかかることです。
分野が増えれば増えるほど、建築費用も高くなってしまうため、任意分野については本当に必要な分野に絞ることが費用を抑えることにつながります。